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医師のともコラム

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ワークライフバランスを重視した医師の仕事は?

働き方改革が叫ばれている昨今、過酷な労働環境として知られる医師現場にもメスが入るようになりました。

徐々に医師を取り巻く労働環境は改善しつつあるものの、依然として過酷な状況にある医師もいます。

初めは経験を積むためにと仕事中心の生活を送っていたものが、ライフステージの変化によって、ワークライフバランスを重視したいと考える医師も少なくありません。

 

今回は、ワークライフバランスをとりやすい医師の仕事を紹介していきます。

医師がワークライフバランスを取りにくい原因

医師の仕事は、勤務時間での予想しない緊急の手術・入院によって残業時間が長引いたり、オンコールや当直がはいったりと、仕事中心の生活にならざるを得ません。

逆をいえば、手術や緊急入院もなし、オンコール、当直も少ない職場環境ならば、医師でもワークライフバランスの整った仕事に就くことができるかもしれません。

ワークライフバランスを重視した病院勤務以外の仕事

医師の仕事は病院の常勤だけではありません。

視野を広げてみれば、ワークライフバランスのとれた職場環境もありますので、ご紹介していきます。

  • 産業医
  • 公衆衛生医師
  • 製薬会社
  • 保険会社
  • 記事監修
  • 保険会社
  • 老健施設
  • フリーランス(非常勤・単発)
  • オンライン診療

産業医

産業医とは、事業場に努める労働者の健康管理を担う医師のことです。

ここでいう事業場とは、常時50人以上の労働者が務める事業場を指し、事業者は産業医を選任し、労働者の健康を管理する必要があります。

具体的な職務の内容は、健康を保持するための作業環境の管理や維持。健康教育や相談、労働衛生教育などがあげられます。

 

産業医には、嘱託産業医と専属産業医、2種類の働き方があります。

嘱託産業医は非常勤として月に数回の勤務体系となり、勤務内容によっては臨床医と比較すると給与が大幅に減る可能性も。

専属産業医は、常時1,000人以上の労働者を使用する職場の専属常任となるので、安定した報酬を得ることができます。

 

医師が産業医になるには、産業医の養成研修・講習を受講する必要があります。

東京都医師会によると、2016年の時点では医師の31%が産業医の資格を所持しており、その大半が病院やクリニックで勤務しながら、兼業という形で働いています。

 

産業医について詳しい記事はこちら

公衆衛生医師とは

保健所や本庁にて、地域住民や自治体全体の健康といった広域的業務に携わる役割を担っています。

具体的な職務の内容は、都道府県型の保健所ですと、食品衛生や感染症などの業務。

政令市型の保健所ですと、乳幼児健診等の母子保健事業、特定健診、がん対策といった業務があげられます。

 

臨床では患者1人1人と向き合って医療を提供しますが、これに対し公衆衛生医師は「地域全体・住民全体」と広い意味での医療の提供となります。

そのためのシステム・ルール作りの中で、臨床では味わえないような達成感を得ることになるかもしれません。

 

公衆衛生医師の職場環境は、週40時間・1日8時間で週休2日など、ワークライフバランスが取りやすいため、仕事と育児を両立させたい女医も多く活躍しています。

また、公務員としての身分が保証されるのも、魅力の1つとなります。

 

公衆衛生医師は医師免許以外に特別な資格はいりませんが、各自治体によって年齢制限が設けられるなど、必要な臨床経験数が異なるようです。

年収は600万円~1500万円となり各自治体や経験年数などによって待遇が異なります。

製薬会社(メディカルドクター)

製薬会社にて新薬開発に携わるメディカルドクターとしての働き方もあります。

メディカルドクターの立場から新薬開発に携わり、研究・開発や治験の段階では医学的根拠に基づいて助言や提案をすることが主な業務内容になります。

 

治験の内容(治験実施計画書)は厚生労働省に提出する義務があり、「治験実施計画書」の書類作成について、メディカルドクターが担当します。

海外からのデータを調査する業務内容もあるため、英語ができると就職に有利になることもあります。

 

臨床からはかけ離れた研究職に近い働き方となる上に、病院のようなピラミッドの頂点といった立ち位置とは異なるため、多職種とともにチームで「新薬開発」に望まなければなりません。

記事監修

記事監修とは、医師向けのメディアサイトや医療本など、記事の信頼性を高めるために、記載された内容が医学的根基づいたものなのかを確認する仕事です。

注意点としては、仕事の量が安定しないということ。

継続的に受注できるかどうかは発注者(クライアント)次第になるため、安定した仕事を求めるのであれば注意が必要です。

起業医師

医師の起業というと、開業医やクリニックをイメージするかもしれませんが、ここでいう起業は、臨床以外の分野を説明します。

2017年に日経メディカルが行った調査では約3割の医師が起業に関心を示しており、医師の新しいステージとして関心が高まっていることがわかります。

これまで培った医師の経験や知識をITと掛け合わせるなど、新たな分野で起業を行い、病院とは180度違う領域で活躍する医師もいます。

例えば、メジャーなコミュニティーサイト「MedPeer」も、実は医師が起業し運営しているサイトです。

もちろん、新たな分野の起業は容易ではなく、医療分野の知識以外にも、事業開発やファイナンスといった、起業分野について新たな知識を得る必要があります。

老健施設

介護老人保健施設は、入院治療が必要のない病状安定期にある要介護者がリハビリテーションや看護・介護を目的とした入院施設です。

したがって、救急病院のように次から次へと患者を診察するといった現場ではありませんので、比較的ゆっくりとした環境にあります。

 

主な業務内容は、入居者の健康管理、看護師などのコメディカルへの指示だし、定期健康診断・主治医意見書の作成などがあげられます。

年収は地域や病院によって異なり、病院のようにオンコールや当直もありませんので、ワークライフバランスのとりやすい職場といえるでしょう。

保険会社

保険会社(社医)としての医師の役割は主に3つです。

  • 保険加入者の健康状態を調査する「診査」
  • 人間ドッグなどの診断結果の妥当性を判断する「引き受け調査」
  • 保険金支払いの妥当性・正確性を判断する「支払い査定」

勤務時間は各会社によって異なりますが、一般のサラリーマンと同じように勤務時間が固定されています。

フリーランス

開業医や常勤とは違った新たなスタイルの働き方になります。

フリーランス医師は組織に属しておらず、非常勤やスポット(単発)で生計を立てる医師です。

スポット(単発)の仕事には健診・人間ドッグ、透析、当直、脱毛クリニック、外科手術助手などがあげられます。

非常勤やスポット(単発)の仕事と聞くと不安定なように感じますが、求人をうまく組み合わせて働く医師もいます。

オンライン診療

オンライン診療とは、医師・患者共に自由な場所で、オンライン機器を使用して診察ができることを指します。

自宅での診療や、オンライン診療のシステムを取り入れている医療施設へ出勤して勤務します。

場所の制約がないこと、対面せずに診療できることがメリットにあげられます。

ワークライフバランスを重視した仕事のまとめ

医師=病院勤務で過酷な仕事とイメージが強いですが、視野を広げてみれば、ワークライフバランスのとりやすい働き方もあります。

ただし、病院の常勤と比較して安定した仕事ではなかったりとデメリットも存在します。

自分の人生の中で何を重要視するか、しっかりした基盤をもつことが、ワークライフバランスの整う職場探しのヒントになるでしょう。

 

記事執筆 医療ライター K