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医師におすすめの節税とは?節税の基本と効果的な節税の方法を解説

責任の重さとハードワークの対価として、医師の収入は高額とされています。

その分負担する税金の額も高額となりため息をついている医師の方は、節税の基本と効果的な節税の方法について興味をお持ちではないでしょうか?

収入の多い医師の方だからこそ、節税についてしっかりとした知識を持ち、今後の資産形成を考えることは大変重要な意味を持つと思われます。

今回は節税の第一歩として所得税の仕組みについて簡単に解説した後に、医師の方に効果的な節税の方法をご紹介します。

医師による節税が必要な理由

収入の多い医師の方に限って、「日々の業務に忙しいために、自分の資産形成のことまで考える余裕がない。」という声が聞かれます。

しかし、

  • 自分の研究分野の更なる知識習得や研究のために海外留学をしたい。
  • 医学部への進学も視野に入れて子息に十分な教育を受けさせたい。
  • 責任が重く激務の医師だからこそ、心身の不調による休息の必要が生じる可能性がある。

等、収入が多い分必要となる金額も多いというのも実情だと思います。

 

そこで計画的な資金計画による資産形成が大変重要になってきます。

そのためには資産を増やすための「投資」という方法と、支払う税金を減らす「節税」という2つの方法が挙げられます。

 

一般に収入の多い医師の方は支払う税金の額も大きいため、節税のメリットも大きくなると考えられます。

ここでは給与所得者の医師の「節税」に焦点を当てて、節税の基本と効果的な節税の方法について解説します。

節税の基本は所得税の仕組みを理解することから

節税の基本として、まず所得税の仕組みを理解することが必要です。

以下に計算式を示します。

 

給与収入-給与所得控除-各種控除=所得金額

所得金額×税率-税額控除=所得税額

 

給与収入から給与所得控除を差し引いた後の金額から各種控除を差し引いて、所得金額を算定します。

次に、この所得金額に応じた税率を掛け、そこから住宅ローン控除などの税額控除を行って最終的に所得税の額が決まります。

収入から控除出来る額が大きいほど所得税は少なくなるので、いかに控除額を大きく出来るかが節税の基本です。

収入から差し引く給与所得控除、各種所得控除、税額控除の内容について以下に説明しますので、該当する費目がある時には必ず控除することをおすすめします。

給与所得控除

給与所得控除というのは、給与所得者の必要経費を収入の額に応じて一律に算定して、収入から差し引こうという趣旨のものです。

給与所得控除の金額は収入に応じて段階的に決まっており162万5千円までは55万円ですが、850万円を超えると195万円が上限となります。

各種所得控除

所得税の算定の際に、家族構成や保険料の支払額、医療費の負担額など個人的な事情も加味するために所得控除という制度があります。

給与所得控除後の金額から、これらの所得控除の金額を控除します。

 

  • 基礎控除:合計所得2,400万円以下では48万円、その後段階的に控除額が減り、2,500万円を超えると0になります。(令和3年改正)
  • 配偶者控除・配偶者特別控除:配偶者の所得が一定金額以下である時に所得金額に応じて受けられる控除ですが、納税者本人の合計所得が1,000万円を超えると受けられなくなります。
  • 扶養控除:16歳以上の子どもや親等を扶養している際に受けられる控除です。15歳以下の子どもの場合には、扶養控除の対象ではなくなる代わりに児童手当の支給対象となります。
  • その他、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、医療費控除、小規模企業共済等掛金控除、寄付金控除などがあります。

 

詳しくは国税庁のホームページで確認できます。

税額控除

所得控除後の所得金額に税率を掛けた後に、税額控除を行います。

上記所得控除との違いは、税率を掛けて税額を計算した後に控除額を差し引くため、控除額の影響が大きいことです。

 

代表的なものに、住宅ローン控除があげられます。

住宅ローンを利用している際には、是非利用したい制度と言えます。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1200.htm

医師におすすめの効果的な節税①…特別支出控除を利用する

給与所得者は「給与所得控除によって一定の必要経費を収入から控除されている」と説明しました。

しかし一定の経費が給与所得控除の2分の1を超える場合には、特別支出控除という制度を利用して、更に所得から差し引くことができます。

 

通勤費や、旅費、資格取得費などが挙げられますが、「職務に直接必要な技術や知識習得のための研修費」も対象となるため、これらの支出が大きい医師の方にとっては利用価値がある制度と言えます。

 

但し、この制度を利用するには給与の支払者の証明が必要など一定の制約がありますので、詳しくは国税庁のホームページで確認してから利用することをおすすめします。

医師におすすめの効果的な節税②…iDeCo

上記の各種所得控除の小規模企業共済等掛金控除の中にiDeCoが含まれています。

iDeCoは個人型確定拠出年金を意味し、拠出金額や運用先を個人が選択して運用し、将来の年金としての資産形成を行う制度です。

積み立てた資金は60歳になるまで引き出せないという制約がありますが、拠出した金額が所得控除の対象となるため、税率が高いほど節税効果が大きくなります。

更に運用益も非課税で再投資可能となり、年金として受け取る際にも控除対象になるので、節税したい人にはおすすめの制度です。

 

但し拠出限度額が決められており、自営業で年約80万円、会社員や公務員で年約14万円~27万円が上限となります。

また、投資商品ですので運用成績によっては元本を下回るリスクもあることを理解しておく必要があります。

医師におすすめの効果的な節税③…NISA

NISAとは少額投資非課税制度のことで、株式や投資信託などから得られる配当金や譲渡益が非課税となる制度です。

通常はこれらには20.315%の所得税や住民性などがかかります。

 

しかし、証券会社にNISA口座を開設しNISA口座を利用して投資商品を購入すると、年間120万円の範囲で非課税のメリットが得られます。

ジュニアNISAを利用すれば未成年者も年間80万円の非課税制度枠が適用になりますので、子供の教育資金として親や祖父母が資金を拠出して運用することができます。

(但し、ジュニアNISAには一定の引き出し制限があります。)

 

一般のNISAのデメリットとして、最長5年という期間制限が設けられていますが、長期の投資商品を利用したい人向けには、積み立てNISAという選択肢もあります。

つみ立てNISAの非課税枠は年間40万円となりますが、非課税となる期間が20年まで延長されるメリットがあります。

投資による利益が非課税になるNISAには一見メリットしかないようにも見えますが、注意が必要なのは、NISA口座で購入した投資商品に損失が出た際に損益通算が出来ないことです。

株式や投資信託はそれぞれどんな銘柄の物をどのタイミングで購入するかで、リスクやリターンの大きさが異なります。

自分の投資のスタンスなども勘案して、「NISA口座を利用すべきか?」個々に判断が必要でしょう。

医師におすすめの効果的な節税④…ふるさと納税

ふるさと納税の知名度は大分上がりましたので、ネットショッピング代わりに利用する人も増えています。

住民税の納付先を自分の希望する自治体に変えることが出来る制度で、節税という言い方をする人もいますが厳密には寄付の一種です。

 

2,000円分の自己負担は必要ですが、それを超えて寄付した分は翌年の税金の負担額が減ることになり、住民税の一部を前払いするイメージです。

税金の負担額は同じでも、寄附のお礼として地元の特産品などを送ってくることから、お礼の品の分得することになります。

所得金額によって「ふるさと納税として控除の対象になる上限金額」が決まっていますので、所得の少ない人にはあまりメリットはありませんが、所得が多いほどメリットが大きくなります。

 

家族構成や控除の額によっても差はありますが、年収1千万円で15万円前後、2千万円で53万円前後、3千万円では100万円を超える寄付が可能です。

高額寄付者へのお礼の品として旅行プランや高級食材の定期便なども用意されていますので、ふるさと納税をすることで自己負担2,000円でこれらを利用することができます。

 

納税額を減らすことも大事な視点ではありますが、高額納税者であるメリットを生かしてこういった制度を上手に利用することも、賢い選択肢の一つと言えます。

医師におすすめの効果的な節税⑤…プライベートカンパニー設立

医師の節税に効果的な方法として、プライベートカンパニーを設立する方法もあります。

但しプライベートカンパニーの収入として計上出来るのは、医療行為以外から発生した収入に限られます。

 

医師の方はその知名度を生かして、本の執筆や講演会での公演などを副業として行うケースもみられます。

その原稿料や講演料は、そのままですと勤務している病院などからの収入と合算して高い税率が適用されます。

しかしプライベートカンパニーを設立することで、本業の所得とは分離して所得の計算がされるので、副業の税率を低く抑えることが可能になります。

 

更に、プライベートカンパニーとしての経費計上が認められますので、事業に必要と認められれば広い範囲で経費計上することで節税が可能となるメリットが得られます。

 

ここで注意が必要なのは、プライベートカンパニーを設立することが必ずしもメリットとならないケースもあることです。

以下で紹介する「不動産投資の減価償却を利用した節税スキーム」を行う際に、不動産投資の損失を本業の所得と損益通算できなくなってしまうデメリットが生じます。

また会社設立には費用も生じますので、それらのメリット・デメリットを勘案してプライベートカンパニーを設立した方が有利なのかを考えることをおすすめします。

医師におすすめの効果的な節税⑤…不動産投資

不動産投資にはメリットと共にデメリットもありますが、一定の条件の下に節税のために利用することが可能なケースがあります。

不動産投資のメリットやデメリット、節税に利用するためのスキームについて、以下に解説しましょう。

不動産投資のメリット

不動産投資には、一般的に以下のようなメリットがあるとされています。

  • 賃料収入が得られるので副収入になる。
  • インフレに対するリスクヘッジになる。
  • 団体信用生命保険(団信)に加入することで生命保険としての役立ちがある。
  • 借り入れを利用する際にはレバレッジ効果で収益を拡大出来る。
  • いざという時、自分や家族の住まいとして利用出来る。

 

収入の多い医師が不動産投資をするメリットは他にもあります。

不動産投資によって得た利益は給与所得などと合算されて税金が課されるため、不動産投資によって損失が出た場合には給与所得との損益通算が可能となります。

結果として、給与所得にかかっていた税金のうち不動産投資の損失と相殺された分の税金の支払いが必要なくなるのです。

 

しかし不動産投資をすることで、全体のキャッシュフローがマイナスになっては意味がありません。

不動産所得の計算の際に必要となる減価償却の仕組みを上手に利用することで、キャッシュフローをマイナスにせずに所得の金額を減らすことが出来る可能性があります。

不動産投資のリスク

一方、不動産投資には以下のようなリスクも存在します。

  • 空室リスク
  • 家賃滞納リスク
  • 不動産自体の値下がりリスク
  • 災害による損害が生じるリスク

これらのリスクにも十分配慮しながら、慎重な利益計画の下に行うことが必要となります。

節税の基本と効果的な節税の方法を知って資産形成に役立てる

節税の基本と効果的な節税の方法を解説してきました。

税金の計算方法は大変複雑となりますので、正確に理解している人は少ないでしょう。

しかし高収入の医師であるほど、節税の効果も大きくメリットを実感出来るのも確かなことです。

税金の基本的な仕組みを理解し効果的に節税を行うことで、これからの長期的な資産形成の一助として頂ければ幸いです。

 

 

記事執筆 会計士 H